前年末のメッツとの入団会見。右はバレンタイン監督
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は2月7日だ。
2001年2月7日、2000年末にメッツと契約した元
阪神・
新庄剛志が仰天会見を行った。
場所は東京・六本木のディスコ「クラブ・ヴェルファーレ」。革ジャン姿で現れた新庄は、ここでCM出演に関する記者会見とともに、なんと愛車フェラーリの入札まで発表してしまったのだ。
元値は1800万円、まだ10回も乗っていないというが、中古車市場ではかなり買いたたかれるはず。それより「新庄」の名前でプラスアルファと考えたのだろう。
さらに新庄は車以外にも自宅のリビングで使っていたテーブル、アルマーニやヴェルサーチのブランドウェアの入札も発表。メジャーで初ヒットを打ったときのバットの予約権、さらにはメッツのキャンプ中に新庄と電話で話せる直電権まであった。
「批判はあるかもしれないが、野球以外でも楽しんでもらえる選手になりたい」と新庄は白い歯を見せ、ニヤリ。入札で手にしたおカネは「アメリカでの生活費」と悪びれず言い切ったが、メッツとは出来高抜きでは契約金を合わせても5500万円程度。阪神での年俸が推定7800万円だったことを考えれば、税金を払うだけでも大変だ。意外と切実だったのかもしれない。(この原稿は初出を修正しています。申し訳ありません)
写真=BBM