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2年連続で「支配下指名」なるか?

独立リーグの有力候補8選手を厳選ピックアップ

 

【BCリーグ】
野手陣に個性派多数
昨年の4人超え指名なるか

 今秋のドラフトではまず新潟の佐藤弘輝と信濃の有斗(和田有斗)、2人の左腕が話題となるだろう。これまで同じ年に1球団からNPBドラフトで巣立った最多人数は2人。佐藤を筆頭に昨季投手MVPの寺田哲也(作新学院大)、リーグNo.1外野手の野呂大樹(平成国際大)など、候補の多い新潟は最多人数を更新する可能性もある。群馬はクローザーの清水信寿(エディオン)、先発ルーキーの町田翔司(オール高崎野球クラブ)が候補に挙がりそうだ。

 北陸地区は野手陣へ真っ先に目が行く。打撃好調の富山は昨季首位打者の有澤渉(きらやか銀行)、伸び盛りの生島大輔(JR東日本)が有望株。石川は万能選手の富永裕也(大体大)ら個性的な選手たちの動向に注目だ。福井の小林恭兵(会津ベースボールクラブ)は小兵ながらスピードを武器に第2の内村賢介(横浜DeNA)になりえる存在。BCリーグは今、昨年の4人を上回る指名に期待が高まるほど、才能あふれる選手がそろっている。

和田有斗[投手・信濃グランセローズ]

1.1990.1.22
2.左左
3.182cm84kg
4.埼玉
5.所沢商高-東京国際大-信濃(12〜)
6.20試合、0勝1敗、防御率5.40
7.村中恭兵(東京ヤクルト)
8.BCリーグの1年目は徹底して基礎体力作りに励んだ。本格的にベールを脱いだ今季、信濃の先発として期待どおりの活躍を見せている。得意のチェンジアップとキレ味鋭いスライダーで打者のタイミングを外し、140キロ台中盤の真っすぐで高い奪三振率を誇る。

佐藤弘輝[投手・新潟アルビレックスBC]

1.1990.7.16
2.左左
3.178cm72kg
4.栃木
5.黒羽高-日大国際関係学部-新潟(13)
7.杉内俊哉(巨人)
8.140キロ台の真っすぐとカーブ、チェンジアップのコンビネーションが抜群で、見事な緩急で打者を打ち取っていく。その後は先発で好投を続け、20イニングで、防御率0点をキープしている。出どころの見えにくいフォームと鋭く曲がるスライダーも魅力的な、大ブレーク必至の左腕。


【関西独立リーグ】
若手や新顔が数多く台頭
野手転向の内之倉に期待

 大幅に選手が入れ替わり、若手やニューフェースが目立っている。投手は兵庫・濱田俊之(川崎北高)や、06・鱸[すずき]翔平(今治北高)に注目したい。濱田は、昨季所属していた四国リーグの愛媛からみやざきフェニックス・リーグに参加。兵庫・山崎監督は「球質がいい」と話す。昨年の最速139キロだが今年はすでに140キロを出しており、どこまで伸びるか楽しみだ。今後は、安定感も見せていきたい。サイドスローの鱸は目立った球速こそないが、安定感がある。5月3日の阪神との交流戦で好投、いいアピールができたようだ。

 野手では、06・笹平拓己(履正社医療スポーツ専)捕手。肩の強さは定評あり。今季は、課題であった打撃力に磨きがかかり、コンスタントに打つのはもちろん、適時打も打てる勝負強さも見せている。昨季、投手から外野手に転向した紀州・内之倉敦士(日本経済大中退)も面白そうだ。50メートル5.8秒の俊足は魅力。打撃力がかなり上がってきているので、小技を利した打撃も身につけたい。

福永春吾[投手・06ブルズ]

1.1994.5.14
2.右左
3.183cm80kg
4.大阪
5.クラーク記念国際高-06(13年)
7.涌井秀章(埼玉西武)
8.力あるストレートが魅力。持ち球であるスライダーとカーブはともにキレがあり、ストライクが取れるのも強みだ。今は体づくりの最中で最速145キロだが、現在は140キロほど。球速を上げるべく、下半身、体幹のトレーニングに励む。今後に大いに期待ができそう。

濱田賢治[捕手・兵庫ブルーサンダーズ]

1.1988.2.12
2.右投右打
3.180cm85kg
4.大阪
5.信太高-NOMOベースボールクラブ-履正社医療スポーツ専門学校-和歌山簑島球友会-大阪ホークスドリーム
6.62試合、打率.290、25打点、4本塁打、長打率.420、出塁率.463
7.炭谷銀仁朗(埼玉西武)
8.独立リーグ2年目となった昨季、捕手出身の山崎監督の下で指導を受け、捕球、送球ともに成長した。長打力のある打撃も魅力だ。今季は主将となったことで、配球面だけでなく、試合全体を見られるようになっている。
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