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ここからは、ドラフト下位、テスト生、育成から新人王を獲得した選手たちを紹介。ここでも新人王以外のタイトルを獲得、もしくはそれに準じた成績を残した選手たちを取り上げる。数年後に期待?をかけられ入団したはずの彼らは、実はプロで通用する力を持っていた。そういうサプライズがわれわれの心を揺さぶるのだ。

約15年に1度の割合でインパクト大の選手出現


▲1951年 テスト生 最優秀防御率 最高勝率 51年投手成績 34試合登板 23勝3敗 93奪三振 防御率2.01 通算投手成績(実働7年) 103試合登板 39勝14敗 198奪三振 防御率2.62



 シーズンの楽しみのひとつに、全国的に無名な選手がすい星のごとく登場し、活躍。あれよ、あれよという間にタイトルを獲得し、そしてスター選手になっていく、という物語を見ることがあるだろう。ここでは、そのシンデレラストーリーをつかんだレジェンドたちを紹介する。

 まずはセ・リーグから。51年の松田清はテスト生から一塁手として50年に巨人入団。しかし二軍の試合で投手が故障したため、志願してマウンドに上がった。その快投が認められ51年に23勝3敗という驚異的な数字を残し新人王を獲得した。

 その2年後には洋松の権藤正利が15勝を挙げ新人王に。この数字が今日のこの賞の指針になっているという。その後は67年、サンケイのドラフト8位、武上四郎が抜群の守備を見せ獲得。この年、阪神でデビューしたあの江夏豊(12勝13敗)を抑えての受賞だった。
 その後は01年の阪神のドラフト4位、赤星憲広が盗塁王を獲得するまで、ドラフト上位の選手たちがこの賞を独占。それだけに久しぶりにドラフト下位から盗塁王を獲得する活躍をした赤星のインパクトは大きい。また、08年に巨人の山口鉄也が中継ぎとして67試合登板でリーグ優勝に貢献。育成から初となる新人王をゲットした。


▲2001年 ドラフト4位 01年成績 128試合 打率.292 1本塁打23打点 128安打39盗塁通算成績(実働9年)1127試合打率.2953本塁打215打点1276安打381盗塁




▲2008年 育成1位 08年成績 67試合登板 11勝2敗2H2セーブ 69奪三振 防御率2.32通算成績(実働7年) 441試合登板42勝12敗187H24セーブ 398奪三振 防御率1.90



下位から即レギュラーはタイトル獲得&新人王に



▲1956年 最優秀防御率 56年成績 61試合登板 21勝6敗 182奪三振 防御率1.06 通算成績(実働14年) 756試合登板 276勝137敗 2574奪三振 防御率1.98



 パ・リーグはセ・リーグよりもドラマチックな新人王が多い。55年の毎日から売り込みテスト生で入団した榎本喜八は高卒ながらいきなり三番打者として活躍した。その翌年にはご存じ西鉄のテスト生で全国的には無名だった稲尾和久がキャンプ中の打撃投手から最後は21勝6敗で最優秀防御率を獲得するシンデレラストーリーを成し遂げた…

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