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楽天の創立9年目の初日本一で幕を閉じた昨年のペナントレース。今年もまた、12球団が頂点を目指す白熱の季節が始まろうとしている。覇権を握るのは果たしてどのチームか。野球評論家の高木豊氏と吉井理人にシーズンの行方を占ってもらった。

取材=小林光男 構成=吉見淳司 写真=高塩隆

大本命・巨人を追う広島DeNAが台風の目に



吉井 まずはセ・リーグから始めましょうか。巨人は1位になる可能性が高いですよね。その対抗が広島。そして、馬券で言うと一着か着外か、みたいな感じなんですけど、DeNA。これは3位っていう意味じゃないですよ。

 次に中日阪神が続きますが、2、3位狙いで突き抜けない。ヤクルトは頑張って3着かなと思います。順位と言うよりも馬券っぽい感じなんですけど、突き抜けるのは巨人、広島、DeNAまで。でも、ギリギリ1位は巨人かなというような感じですね。

高木 僕はやっぱり巨人。そして広島の2強という前提なんだよね。4弱の順位は、消去法でいけばDeNA、阪神、中日、ヤクルト。谷繁(元信、中日監督)にちょっと気を使いたいんだけど(笑)。巨人は選手の質、また補強に対しても非常に良い刺激があるし、鉄板に近いかな。

吉井 抱えている選手の数と質が抜けているので、何かあっても代わりがいる。ただ、先発ピッチャーがちょっとおじさんになってきて、そこだけが心配ですね。

高木 広島にチャンスがあるとしたら、(阿部)慎之助がケガした時。ただ、小林(誠司)が加入したから阿部を休ませながら使える。そういった意味では良いドラフトもしているし、その心配は少しずつなくなっているのかな、と感じるね。

吉井 広島は去年に若いメンツが勢い良く出てきたんですけど、彼らの成長次第ですよね。去年のままでは追い抜けないですから。大竹(寛)も抜けましたし、より成長しているか、ですよね。

高木 堂林(翔太)だって今年は打つだろうし、丸(佳浩)も昨年で何かつかんでいるはずだからね。ただ、守備やバントなどのミスが多い。巨人より多くミスが出ていたら、上には行けない。マエケン(前田健太)は去年、15勝を挙げたけど、ミスがなかったらもっと勝っていた。

吉井 去年で勢いは付いたので、それが本物になるかどうか。若いピッチャーたちもかなり自信を付けたと思うんです。本当に優勝を狙いに行くんだったら、それを平常心でプレーに出せるかどうかにかかってくるんじゃないですかね…

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