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4月の月間球団記録(15勝)に迫る勢いで、首位を走るカープ。しかし、まだペナントレースは100試合以上も残っている。果たして、この勢いはどこまで続くのか。チームに不安はないのか。
カープを取材する各スポーツ紙の番記者、専門誌編集長に、23年ぶりの優勝を目指すチームの不安材料を分析してもらった。




デイリースポーツ・菅藤学

「鬼門」で接戦をモノに!

 開幕ダッシュに成功し、投打がかみ合い出した広島だが、落とし穴があるとすれば交流戦だ。昨季まで交流戦は4年連続負け越し。野村監督就任以来、一度も勝ち越したことがないだけに、指揮官にとっては「鬼門」となっている。

 3年前の2011年も開幕から好発進し、交流戦前まで13勝10敗3分けで、順位は2位。前田健、バリントンを中心とした投手陣は安定し、打線も廣瀬が打率.381、丸が打率.322など好調な選手は多かった。しかし、交流戦で大失速。6勝16敗2分けと大きく負け越した。交流戦終了時でセ・リーグでの順位は5位に転落。これでチームは勢いを失い、結局それ以降は勝率5割に復帰することなくシーズンを終え、順位も5位に沈んだ。

 カギになるのは打線だ。交流戦は2連戦のため各球団のエース級投手との対戦が増える。今季も首位争いはしているが、得点力不足の不安は常に抱えている状態だ。他球団と比べて非力な面は否めないだけに、苦戦する可能性は高い。

 そうなれば、カープは投手戦で接戦をモノにしていくしかない。前田健、大瀬良、バリントン、野村の4人をフル回転させ、ロースコアの展開に持ち込みたいところだが、山内投手コーチは「特にすごいと感じるのはソフトバンクくらい。オープン戦でもすごい打線だと思ったけど、ほかはそんなにすごいという印象はない」と自信をのぞかせる。

 苦手の交流戦を乗り切り、チーム状態を維持できれば悲願の優勝も現実味を帯びてくるはずだ。

日刊スポーツ・佐井陽介

新星の勢いは持続するか

 次々と新星が現れるカープ。「継続性」という点には一抹の不安を覚えている。他球団関係者からは「今のカープはすべてがうまくいき過ぎている。反動が怖いよ」という声も聞こえてくるのだ・・・

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