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総括討論日本シリーズの前日、10月24日の監督会議から密着した本誌取材班。6日間にわたる取材から一体、何を感じたのか。白熱した戦いが続いた最強バトルを総括する座談会をお届けする。
現地取材班=菊池仁志(ソフトバンク担当)、椎屋博幸(阪神担当)、三橋祐子(遊軍)

▲超満員の甲子園球場。阪神のチームカラーの黄色で埋め尽くされた



武田のカーブが阪神の流れを切った


椎屋 甲子園の熱気はすごかったね。その大声援にプレッシャーを感じたって言う上本選手は正直だと思う。「声援は力にもなるし、プレッシャーにもなります」って。

菊池 甲子園とヤフオクドームとでは雰囲気が全然違いましたよね。

三橋 大声援が飛び交っていました。初戦はスタンリッジ投手とメッセンジャー投手の投げ合い、阪神が5回に大量5点を取りました。

椎屋 あの雰囲気にスタンリッジ投手を始め、ソフトバンクがのまれてしまったかも。クライマックスシリーズ(CS)からだけど、このときは阪神は打線がつながっていたよね。

菊池 5回に三番の鳥谷選手がフォアボールで出て、ゴメス選手、マートン選手、福留選手の3連打。つながっていましたね。その前に一番の西岡選手が出ていたのも大きいかな。

椎屋 ソフトバンクは敗戦からのスタートだったけど、2戦目に武田投手で勝ったのが大きかった。

菊池 僕もそう思います。あそこで武田が流れを切った。

椎屋 ヒットは西岡選手と狩野選手の2本に抑えているんだよね。効いていたカーブを、狙われても投げ続けたというのがすごかった。

三橋 普通だったら、途中で止めてしまうものなんですか?

菊池 あきらめたくなるでしょう。4、5回からスライダーを投げ始めたんだよ。でも、そっちに移すのではなく、ずっとカーブが軸だった。

椎屋 見せ球でスライダーを使って、勝負球はすべてカーブ。

菊池 120キロ台であの軌道が出せるからすごいんだと思うんですよ。あれが100キロ台なら別にそうでもなくて、120キロ台で大きく曲がるから。ただ、本人は・・・

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