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特集・春季キャンプ徹底攻略!
日本ハムはなぜアリゾナキャンプに踏み切ったのか

 

北海道移転を皮切りに、さまざまな革新的な試みでチーム改革を推し進めてきた日本ハム。そんなチームが2016年よりキャンプ地をアメリカ・アリゾナへと移す。1970年代後半から沖縄でキャンプを張ってきたパイオニアがなぜアリゾナキャンプに踏み切ったのか。その狙いに迫ってみたい。
写真協力=(C)北海道日本ハムファイターズ



増大するデメリットを度外視した「投資」の勝算


広大な敷地にはメーン球場とサブ球場2つずつ計4面を完備



 新たな挑戦となる球春の幕開けが目前に迫ってきた。日本ハムが2月1日から若手主体の一軍キャンプ(一次)を、アメリカ・アリゾナ州ピオリアでスタートさせる。そもそもは「キャンプ銀座」と呼ばれるまでに躍進を遂げた沖縄を拠点にしたパイオニア球団だった。投手陣のみで1970年代後半に開始。その慣れ親しんできた沖縄本島の北部に位置する名護市を離れ、鍛錬の場を海外へと移す。

 現状にとどまらない画期的なアイデアの実行へと踏み切った。出発点は昨年まで使用してきた名護市営球場の老朽化。77年に開場されたが、一部改修を図ってきたのみで練習環境の不具合がかねて問題になっていた。90年代後半から再三、球団や選手会側が市へと改善を働き掛けてきたが具体的な動きはなし。昨年、早くても2020年に改修という構想を示されたことで決断した。沖縄県各地の各球団のキャンプ施設は近代化されてきたが、立ち遅れていたのが名護市。選手が施設の不備で負傷するなどの事案も発生していた。球団幹部は「選手の練習する環境を考えると、そう判断せざるを得なかった」と苦渋の選択に踏み切った。

 宮崎県など国内各地から熱心に誘致もされていたが・・・

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