高卒ルーキーながら開幕先発ローテーション入りを果たすも、4試合に登板して0勝3敗。制球力に課題を残してプロの壁にぶち当たった松井裕樹。4月24日に二軍落ちしてから約3週間──。注目を一身に浴びていたゴールデンルーキーはいまファームでどんな日々を送っているのか。18歳の現在地に迫る。 写真=BBM 野球漬けの環境で一からのリ・スタート
まばゆいほどの輝きを放つ舞台とはかけ離れた場所に、その姿はあった。仙台市泉にある
楽天の二軍練習場。自然に囲まれた球場の周囲には視界を遮るものもほとんどない。歓声もない。松井裕樹はここでひたむきに汗を流す日々を送っている。
二軍の朝はナイターが中心の一軍と違って早い。練習開始は午前9時。泉練習場に隣接する「犬鷲寮」で生活しており、一軍復帰を目指すほかの選手とともに、まさに野球漬けの環境に身を置いている。「ここには調整はない。本当にキツいですよ」という言葉の裏に充実感もにじませた。
グラウンド上では甲子園で残した実績も、ドラフトの順位も一切関係ない。二軍であればそれはなおさらのこと。高校を卒業したばかりの1人の新人選手だ。
大久保博元二軍監督は「この世界ではまだ赤ちゃん。まず下半身を作らなきゃ。(一軍で勝てなかったのが)悔しかったら体力をつけて上で投げればいい。毎日がキャンプだよ」と一から鍛え直す目的を明かした。今は同じ18歳の
古川侑利、
今野龍太や高卒2年目の
大塚尚仁らと、一からやり直すべく走り込みを行っている。
二軍での若手の仕事は多い・・・
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