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be reborn 2016〜生まれ変わった男たちの決意〜
密着 ヤクルト・中村悠平「しっかりと成績を残すことが重要」

 

正捕手として定着し、14年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献すると12月には父になった。グラウンド内外でチームの中心に立つ男は、家庭の大黒柱としてより一層強い責任感を胸に秘めている。優勝の喜びは息子の誕生とともに倍増したが、満足感はない。そこには“常勝チームにする”という強い意志があるからだ。
取材・構成=阿部ちはる、写真=小山真司



新たな家族のために


2015年は公私ともに笑顔の多い1年だった。14年オフに相川亮二が抜け(現巨人)、正捕手として中村悠平が1年間ホームベースを守り続けると、14年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献。しっかりと期待に応えてみせた。そしてそのオフ、父になった。チームの正捕手として背負う責任感とはまた違う責任感が生まれ、その表情はこれまで以上に引き締まっている。

 12月24日に新しい家族が増え、家族のため、息子のために頑張らなくてはいけないという思いだったり、やはり息子なので立派な父親の姿を見せなくてはいけないという気持ちはありますね。大きくなって、球場に見に来てくれたとき、その記憶が残るくらいまでしっかりとプレーしていたいなと思いますし、それが影響で野球を始めてくれたらなお一層良いことだと思います。やっぱり野球はやってほしいですよ。スポーツで教えられるのはそれくらいなので(笑)。もちろん野球の大変さは自分も知っています。ですが昨年優勝したことで、喜びというのも自分自身すごく感じたことなので、苦しみだけじゃなく、喜びもあるんだよと伝えられますよね。喜びがないとやはり続けられませんから。昨年の優勝というのは選手としても父親としても大きかったですね。

 ただ、それが1年だけで終わることなく、今年、2年後、3年後と常勝チームと言いますか、長いスパンでしっかりとしたチームを作っていくことが大切だと思います。個人的にも、初めて1年間正捕手として試合に出続けたことが自信になったのは間違いありませんが、それが1年で終わってしまったら水の泡になります。継続していくことが重要ですし、それでこそ本当のレギュラーだと思います。

 1年やって優勝したと言っても、課題もたくさん見えたシーズンでした。特に打撃と盗塁阻止の部分。そしてもっともっとピッチャーの信頼を得られるようなリードをしなくてはいけないと思っています。



 盗塁阻止率は14年の.262(盗塁企図数65)に比べ15年は.315(同73)と少し良くはなっていますが、まだまだ物足りないです。やっぱり4割くらいは残さなくてはいけないと思います。それくらいの阻止率があれば、ピッチャーもクイックをそこまで気にしなくていいんじゃないかなとも思いますから。

 昨年で言えば・・・

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