週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

根元俊一内野手・打棒に磨きをかける

 



 端正なマスクから2015年に懸ける熱意がほとばしった。

「『もう一度二塁手のレギュラーを取ってくれ』と話をしてもらった。シーズンが終わってそういう気持ちで練習をやっている。もう一度取りに行く。初心に戻ってやりたい」。さいたま市のロッテ浦和球場での契約更改交渉を終え、850万円減の年俸5000万円でサインした31歳は前向きな言葉を並べた(金額は推定)。

 厳しいシーズンだった。「出だしでつまずいてしまった。自分の中では苦しい展開になってしまった」。開幕から4試合連続の無安打。その後も打率は低空飛行を続けた。6月に出場選手登録を抹消されると、後半戦は一、二軍を行ったり来たり。78試合の出場で打率.197、2本塁打、21打点と寂しい数字に終わった。100試合を下回るのは3季ぶり。「取り戻せるチャンスはあった。『いろいろなことが起こるな』と感じた1年だった」と振り返る。

 復調への手応えはある。シーズン終盤に一軍に昇格。3試合で2本の三塁打を放った。「タイミングがまちまちだった。統一しようと考えて、最後の方にはまった。いい感じでタイミングが取れている。それを継続できたら」

 昨季は後半戦に新外国人のクルーズが二塁手として定着。今季はドラフト1位で指名を受けた早大の中村奨吾が内野の定位置争いに加わる。「もう一度(定位置を)取りに行くということしかない。1試合でも多く試合に出て、今年の分を取り返せるように」と一歩も引くつもりはない。

「(球団から)打てる内野手で、という話をしてもらった。もう一度見直したい」と鋭く目を光らせる。打撃を武器にはい上がる覚悟だ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング