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藤江均投手・戦力外からの再出発

 



 楽天投手陣を支える存在として、その地位を確立しつつある。DeNAからの戦力外を経て入団した藤江均。キャンプから一軍に帯同。ここまで紅白戦2試合、対外試合2試合に登板。計5イニングを投げて無失点(2月24日時点)。「去年の今頃に比べれば全然いい。春先に140キロが出ることなんかなかったので」と笑う。闘志を前面に出しての投球は健在で、首脳陣からの信頼も日に日に高まっている。

 チームに溶け込むまで時間はかからなかった。久米島キャンプ中の12日、朝の声出しに参加。「杜の都のファンヒーターこと、藤江です!

 マー君ほど球威はありませんが、気持ちでは負けません!」とあいさつ。続けて女性用の下着やブラジャーを取り出し安樂やウィーラーらをいじり倒し、DeNA時代から得意の“下着芸”でナインを大爆笑させた。

 明るい性格とともに、タフネスさも売りだ。11年に47試合、12年に52試合にそれぞれ登板。大久保博元監督は「アイツには先発が早く降板した時などに、長いイニングを投げてもらいたいと伝えている。相手の流れを止めてくれれば」とロングリリーフ要員として期待。本人も「求められるところでしっかり投げたい」と意欲的に取り組んでいる。

 中継ぎとして多くの修羅場をくぐり抜けてきた。DeNA時代には投手陣のキャプテンを務めた経験もあり、兄貴分としての役割も期待される。「自分もまだ若いですし、今は自分のことで精いっぱいですけど、伝えられる部分があれば伝えていきたいと思ってます」と話す。一度は戦力外という地獄を見た右腕。巻き返しへの思いは誰よりも強い。
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