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牧田和久投手・後半戦も安定したピッチングを

 



 チームはオールスターまで86試合を終え、44勝37敗5分で3位につけている。とはいえ、首位・ソフトバンクとは7.5ゲーム差。その強敵がなかなか負けてくれないという現状からも、目標である“優勝”を果たすためには、チーム全体としてもう一段階レベルを上げ、勝負強さを身に着けなければならない。そのためには、中継ぎ陣の安定、小技の徹底など、前半戦で露呈した課題克服に加え、ケガで出遅れたエース岸、菊池が確実に勝利を積めるかなどが非常に重要なポイントとなってくることは言うまでもない。その中でもう一人、大きなカギを握っているのが、牧田和久ではないだろうか。

 勝敗だけを見れば5勝6敗と黒星先行でシーズンの折り返しを迎えた。ただ、その内容を見ると6月12日のヤクルト戦(西武プリンス)こそ3回もたずに降板しているが、それ以外の試合は確実に試合を作れている。先発投手の好投のバロメーターの一つであるクオリティースタートを先発全16試合中13試合で記録。先発陣の中でも一番安定していると言っても過言ではない。その牧田に後半戦どれだけ白星をつけられるかがチームの大きなテーマだ。

「僕は、点を取ってもらえない星の下に生まれた」と以前から語っているとおり、不思議とサブマリンは援護点に恵まれない傾向が強い。カード頭を任されている立場上、ある程度はやむを得ないめぐり合わせかもしれないが、そこで打線が先制点、できれば複数得点をもぎ取ることができるか。同時に、牧田自身がこの先もこれまでどおり粘り強く安定した投球を続け、援護射撃を待つことができるのか。その結果いかんで、成績は大きく変わってくる。
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