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中日・小笠原慎之介 どん欲に高みを見据える左腕/2018年期待度NO.1

 

初の2ケタ勝利を目指す小笠原


 小笠原慎之介の2017年は、高卒2年目の成長を見せた1年だった。

 オフに受けた左ヒジクリーニング手術のために開幕こそ出遅れたものの、22試合に登板して5勝8敗、防御率4.84。投球回119はチーム3位と、一軍に欠かせない戦力となった。

 17年10月8日に20歳の誕生日を迎えた左腕。年齢を考えれば及第点の活躍に思えるが、小笠原自身はその評価を否定する。

「プロの世界で生き残っていくのなら、満足してはいけないと思っています。自分を甘えさせないように、ハードルを高くして。『2年目だからこれくらいでいい』という甘い考えは、僕は持っていません」

「1球、1球でも成長したい」とどん欲にレベルアップを目指す小笠原。その言葉どおり17年終盤には6試合連続でクオリティスタートをマークし、課題だった波の激しさを改善してみせた。得た手応えを新シーズンへつなげるべく、オフには投球フォームを試行錯誤。球威、安定感の両立を求めて腕を振った。

 チームは5年連続でBクラスに低迷。2シーズン連続で2ケタ勝利投手はおらず、先発の不調がチーム成績に大きな影響を及ぼしている。「期待を裏切ってしまった。チームの中心にならないといけない。できれば18年はチームトップの成績を残したい」。契約更改ではそう誓った小笠原。有言実行が、自身とチームの上昇につながる。

 15年夏の甲子園で優勝投手となって以来、世代のトップを走ってきた。次は世代を超え、実力勝負のプロの世界で先頭へ――。18年を、ジャンプアップのシーズンにしてみせる。

写真=BBM
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