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日本ハム・上原健太 大型サウスポーに開花の予感/今季はひと味違います

 

実力で開幕一軍キップも勝ち取り、本格覚醒の予感が漂う上原


 3年前のドラフト1位左腕が悲願の開幕一軍キップをつかんだ。上原健太は身を引き締めて言った。「最後まで一軍にいられるように頑張りたい」。シーズンを通して一軍でチームに貢献することが目標。一喜一憂することなく、先を見据えて言葉を選びながら静かに喜びをかみしめた。

 昨季は飛躍の土台を築いた。開幕は二軍スタートも、シーズン中から一軍で先発機会を優先的に与えられた。5度目の先発となった8月20日の西武戦(札幌ドーム)で念願のプロ初勝利をマーク。先発陣が低迷していたチーム事情も重なり、転がってきたチャンスを生かして未来への貴重な経験を積んだ。

 オフは自分らしいピッチングフォームを探求し、やや左腕を下げる投球フォームへシフトチェンジを図った。自身の体の動作を分析する中で上投げよりも横投げに近い形が合っているのではないかと考え、実行。試行錯誤を繰り返しながら、オープン戦では5試合登板で防御率1.69と結果を残した。先発、中継ぎ、抑えとすべての役割を試されるなど貴重な大型サウスポーとして起用の幅も広がりつつある。

 まずは中継ぎの一員としてスタートを切ることになる。「急きょ(マウンドに)行けと言われてもいいように、普段から準備したい」と、どんな場面でも相手を抑えに行く心づもりはできている。誰もが認めるポテンシャルを開花させる準備は整った。

写真=BBM
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