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阪神・青柳晃洋 悔しい東京五輪での投球を今後に生かす/あの悔しさを胸に

 

東京五輪の苦い思いと貴重な経験をチームへと還元し、勝利に結びつけていきたい


 プロ6年目の青柳晃洋がステップアップのシーズン終盤を迎えた。ドラフト5位で阪神入りした男は「ドラフト順位に関係なく活躍できるというのを、これからプロ入りする選手に見てほしい」と呼びかけた。

 8月24日のDeNA戦(京セラドーム)で7回2失点に抑え、自身初の10勝目をマークした。今までの最多が19年の9勝止まりだった青柳は「打たせてとるというより、打たれてとるという感じだった」と笑わせる。

 初めて日の丸を背負った東京五輪では結果を示すことができなかった。稲葉代表監督が変則右腕にこだわった人選で代表入りを果たす。2試合にリリーフ登板し、1回2/3を2失点、防御率27.00。当然のように準決勝、決勝で出番はなかった。

 しかし、青柳は「個人的に悔しい思いもしたが、打たれたことも経験かなと思った」と収穫を口にした。中日大野雄大楽天田中将大から調整法などについて熱心に聞き込むなど、さらにレベルアップする材料を仕入れることができた。

「一流選手たちとやれたし、自分はまだまだ劣っているなという部分もすごく多く見られた。中継ぎのつらさを知ることもできたし、すごく勉強になりました」

 東京五輪後の初登板になった8月17日DeNA戦(東京ドーム)で9勝目、次の同戦で2ケタ勝利に到達。その後は足踏みが続いたが、16年ぶりの優勝を狙い続けるチームの主戦投手として大舞台の経験を生かしたい。
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