超省エネ投球で見せた元プロのプライド
加賀美は桐蔭学園高、法大を経て11年ドラフト2位でDeNAに入団した。プロ在籍5年間で通算5勝。15年に戦力外通告を受け、今年からJR西日本でプレー。JR東日本東北との2回戦で大会史上2人目のノーヒットノーランを成し遂げた/写真=石井愛子
大会史上2人目の快挙にも、
加賀美希昇は淡々と投球を振り返った。
「カーブやチェンジアップの遅い球(100キロ台)でカウントを整えられたのがよかった。ストレートはイン(内角)とアウト(外角)にきっちりと投げ分けられた」
2009年に木林敏郎(三菱重工神戸)が記録して以来のノーヒットノーランだ。打者29人。許した走者は死球と野手の失策による2人だけ。86球の超省エネ投球だった。
元プロ――。15年限りでDeNAを戦力外となり、今シーズンからJR西日本でプレーする。「プロで故障したわけではなく、体は元気だったので野球を続けたかった」。加賀美は今でも、元プロのプライドは「ゼロではない」という。ただ、「決して上から(目線)ではない」。プロ時代は150キロに迫る直球が「最大の武器」だと自負していた。だが、自身初の社会人野球を経験して・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン