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本誌編集長コラム

期待感高まる打撃

 

 プロ野球界では突然、覚醒して、その才能を開花させる選手が毎年のように現れる。昨年で言えば山田哲人ヤクルト)だろう。高卒プロ4年目で打撃が火を噴き、193安打を放って最多安打のタイトルを獲得。侍ジャパンのメンバーにも選ばれるようになり、名実ともに球界を代表する選手となった。

 今季も始まったばかりだが、どんな成績を残すか期待を抱かせる選手が早くも飛び出している。その筆頭は福田永将中日)だ。オープン戦で4本塁打と能力発揮の兆しを見せていたが、シーズンに入り、ケガで離脱した森野将彦の代わりに一塁でスタメン出場するようになると本塁打を連発。4月2日の巨人戦(ナゴヤドーム)では7回二死二塁から山口鉄也の低めの変化球をとらえ、3号2ランを左翼席へ。これで5安打中、3本がホームラン。長打率は.640でOPSは9割越えと驚異的な数字だ。

 大きなフォロースルーが特徴の、力強いスイングには非常に惚れ惚れする。長距離砲の証である背番号55を背負う26歳。この勢いが最後まで持続するかは分からないが現在、打撃を見ていて最もワクワクし、期待感が高まる選手であるのは間違いない。
野球の風

野球の風

週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

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