昔から野球に対する姿勢はまったく変わらない。7月28日の
ソフトバンク戦(秋田)で通算2000安打を達成した
楽天・
松井稼頭央。試合後の記者会見で印象に残る打席を問われると「初打席」と答え、さらに「それから考えると、積み重ねたときにこれだけ大きなものになるということを感じた」と言葉を続けたが、「積み重ねることの大切さ」は昔からよく口にしていたことである。
西武時代の2003年、シーズン中に松井の選手コラムを担当していたが、その中でよく耳にしたのが「地道に基本から練習して、それが積み重なって今の自分がある」ということ。
「連続試合、安打、盗塁などの数字も、一つひとつ積み重ねていった結果。ゼロからいきなり100になったわけではありません。その過程が大事なんです」
野球を愛し、手を抜かず、一生懸命に目の前のことに取り組んだ。記録のためにプレーしたわけではなく、ワンプレーに集中した結果、多くの記録を築き上げた。その姿勢は本当に尊い。よく、真剣な表情で「できれば50〜60歳までプレーしたい」と目を輝かせていた。究極の野球小僧である松井なら、その夢も叶えてしまうように思う。