週刊ベースボールONLINE

本誌編集長コラム

“横綱”として

 

 阪神がVを勝ち取るため、9月の戦いに挑む。8月31日現在、2位・ヤクルトに1ゲーム差をつけて首位。混戦セ・リーグを勝ち抜き、2005年以来、10年ぶりの優勝のために、より一投一打をしっかりとプレーすることが大切になる。阪神監督生活4年目、第32代目指揮官である和田豊監督も「1試合1試合、戦っていくだけ」と慎重な姿勢を崩さない。時に厳しい状況に直面しながらも、めげることなくチームを率いてきた虎将。どことなく風格が漂い始めているようにも感じる。

 覚悟を携えてのトップ就任だったのは間違いない。就任1年目の12年、シーズン前に本誌インタビューで「プロ野球の監督とは?」と問われ、「横綱ですかね」と答えていた。「時間を置いたらあるかもしれないですけど、監督して失敗したからすぐにヘッドコーチに降格というわけにはいけません。それほどの覚悟を持たないとダメでしょう」

 結果が伴わず、“横綱”降格のピンチに直面したこともあっただろう。しかし、かつての指揮官・野村克也氏も「とにかくクソ真面目」と評する愚直さを持つ男。ついにセの頂点に立つことができるか。
野球の風

野球の風

週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング