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Vol.39 横山雄哉[新日鐵住金鹿島・投手]

 

今ドラフト注目のスリークオーター左腕である。高校2年時に春夏連続で甲子園に出場し、高校でプロ志望届を提出したものの指名漏れ。社会人の新日鐵住金鹿島に入社。体重7キロアップの今年、いよいよ本領を発揮し始めている。発展途上の大型左腕は、間違いなくドラフト1位候補だ。

 右足の引き上げが良く、体全体を使っている投球フォーム(9.0点)に見えるが、細部をチェックすると軸足への体重の乗せが浅く、下半身移動が十分とは言えない。現状では上体の力に頼って投げている印象が強い。それでも、右肩が開くことなくスリークオーターから左腕をシャープに振れている。まとまりのあるフォームだが、おとなしいとも言うことができる。下半身を使い、ダイナミックに投げることができれば、150キロにも到達するはずだ。

 ストレート(9.5点)の威力、角度はともにあり、それこそがこの投手の最大の武器とも言える。投球フォームの安定次第でさらなる上積みが見込めるだろう。



 変化球(9.0点)はカーブの曲がりが小さく精度は甘いが、キレは良い。軸になるのはスライダーで、こちらの方がストライクを取れる精度が高い。それでも、まだ100パーセントとは言えない。すべてにおいて完成度を高める必要があるだろう。

 投球術(9.0点)に関しても・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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