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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説97】「ヤンキー・ゴー・ホーム」とヤジられ観客を殴りつけたブルーム【怒れる男たち】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

なかなか収まらなかった怒り



ヤンキー・ゴー・ホーム」(アメリカ人は帰れ!)のヤジに激怒したのが、近鉄のブルームだった。

 1961年6月3日の阪急戦(西宮)だ。ブルームはすぐ血相を変えて駆け出し、一塁側のスタンドを上がると、ヤジの主を突き倒し、蹴りを入れた。その後、ベンチに連れ戻され、退場を告げられたが、「あの言葉はアメリカ人にとっては屈辱。許すことはできない」となかなか怒りが収まらなかった。

 その後、ブルームには7日間の出場停止と5万円の罰金。前代未聞の観客への暴行に刑事処分も検討されたが、「被害者とは連絡が取れないし(だったらしい)、ヤジの内容にも問題があり、悪質なヤジの常習犯だった」と見送られた。

 なお、ブルームの突進を間近で見た近鉄・千葉茂監督は「目にもとまらぬ早ワザにワシは見とれてしまったよ」と感心していた。

写真=BBM
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