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パ・リーグ6球団“チーム現役最年長選手”の現在地は?

 

プレーで、そして背中で示すチームへの貢献。シーズンが終盤戦を迎える中で、各チームの現役最年長選手たちはどんな役割を果たしているのか。パ・リーグ6球団の“チーム現役最年長選手”の現状を見ていこう。

埼玉西武ライオンズ



 15年ぶりに、テクニカルコーチ兼任で古巣・西武に復帰した松井稼頭央が西武の最年長だ。かつて背負っていた「7」のユニフォームで西武ファンの前に帰って来た。開幕一軍スタートとなった42歳になる大ベテラン。しかし、なかなか出番に恵まれず、ここまで23試合に出場して、打率.129にとどまっていた。9月15日、同日のソフトバンク戦(メットライフ)に先発する郭俊麟を昇格させる代わりに、今季初めて登録抹消となった。だが、一軍には帯同し、練習は行っており、ベテランの闘志は衰えていない。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・五十嵐亮太


 中日岩瀬仁紀の記録(歴代1位の998試合登板)にばかり注目が行くが、通算登板試合数歴代7位の774試合を数えるのが、鷹の最年長右腕、39歳の五十嵐亮太だ。ヤクルト時代の2009年オフにFA権を行使し、メジャー・リーグでもプレーした五十嵐の登板数は日米通算ならば857試合と、まさに鉄腕。デビューからリリーフで投げ続け、連続登板数は日本記録を更新している。そんなタフガイも今季は椎間板ヘルニアの影響で2月早々に出遅れた。それでもリハビリを経て7月10日の日本ハム戦(東京ドーム)で一軍のマウンドに帰ってくると、勝ち試合、負け試合、回またぎも問わず懸命に腕を振る。その姿を見て後輩たちは刺激を受けている。

千葉ロッテマリーンズ



 ロッテ一筋25年目のシーズン、地元の千葉県習志野市出身という42歳の純然たるフランチャイズ・プレーヤーは、球団として榎本喜八有藤通世の両レジェンドに次ぐ史上3人目の2000安打達成を目前にしている。残り38本として迎えた今季は開幕スタメンに名を連ねたが、やはり今季も自らのフィジカルとの戦いとなってしまった。打席に立てばさすがのバットコントロールを披露し、9月9日の西武戦(メットライフ)では約3年半ぶりの本塁打も記録。だが現在も首痛に悩まされながらの出場が続く。9月16日時点で残り3本。本拠地での連戦は9月22日まであと6戦。地元ファンの前で歓喜の瞬間を迎えることができるか。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・矢野謙次


 その積み重ねた経験値で唯一無二の存在感を放つ矢野謙次。2015年に巨人から日本ハムに移籍後は「代打の切り札」として輝きを放っている。その実直な人柄で若手の良き兄貴分としても慕われ、グラウンド内外で貢献度は高い。プロ16年目を迎えた今シーズンの代打成績は16打数3安打、打率.188、0本、1点となかなか結果を残せていないが、勝負どころでの一打はこの男の専売特許。現在はファームで再調整中だが、逆転Vを狙うシーズン最終盤で矢野のバットがふたたび必要になるときは必ず来る。

オリックス・バファローズ



 一時は四番を担うなど、若返りが進むチームにも経験豊富なバットマンは必要不可欠な存在。今季38歳を迎える“松坂世代”だが、開幕スタメンに名を連ねるなど、なおも中心戦力としてあり続けている。ただ、6月に下半身のコンディション不良で登録抹消。7月27日に昇格も、8月8日に再び二軍落ちし、現在もファーム暮らしが続く。それでも、交流戦で中学時代(江戸川南リトルシニア)のチームメートだった中日・松坂大輔との対戦が実現した際には「この先も1年でも長くアイツ(松坂)と対決したい」と話すなど、向上心が消えることはない。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 今季の一軍出場は5月の2試合のみにとどまっている。梨田昌孝監督が辞任し、平石洋介監督代行体制では若手の積極起用もあり、その出番は激減。正捕手・嶋基宏に次ぐ2番手捕手には山下斐紹が台頭。二軍でも高卒3年目の堀内謙伍に場数を踏ませることが多く、先発マスクをかぶる機会はあまりない。それでも、コーチ的役割も担うベテラン捕手は、自らの経験を若手に伝えている。試合に出ない中でも貴重な役割を演じている。

写真=BBM
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