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なるべくして監督へ 厚い人望を持つ平石監督代行

 

来季から監督としてチームを率いる平石監督代行


 楽天創設年のドラフトで入団した生え抜きとして、引退後も長くチームを見てきたよき兄貴分が、指揮官として先頭に立つ。10月5日、球団事務所に訪れた石井一久GMが来季の監督に平石洋介監督代行を昇格させることを明かした。

 楽天のチームメートとしてもプレーした同年代の渡辺直人は「人間性はもちろん、選手のことをよく見ていて性格を理解している。なるべくしてなったのだと思う」と語る。練習中や試合中に選手に声をかける姿はよく目にする光景だ。

 今季ブレークした田中和基も、7月28日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で初回に先頭打者弾を放ったが、そのキッカケは平石監督代行の言葉だった。

「1打席目にあまり結果が出ていない時期だったのですが、そのときに『勢いをつけてこい』『初球から行ってこい』というようなことを言われたんです。そこで、やっぱり先頭の姿が大事なんだなって思い始めました」

 当初は一番打者だから、ということはあまり考えていなかったと言うが、そこから、特に第1打席には「『今日のピッチャーはいけるぞ』というような気分に、僕だけじゃなくてチームもなるようにしたい」と意識するようになったという。

 渡辺は「(平石監督代行は)現役時代に苦労してきた。だからこそ、いろんな立場の選手の気持ちがよく分かる」とうなずいた。そして「同じ年だからこそ、男にしたいと誰よりも思っている」と強い決意も語った。

 今季は6月16日に辞任を発表した梨田昌孝監督に代わり、約4カ月指揮を執った平石監督代行。しかし、苦しい状況を打破することはできず、3年ぶりの最下位に沈んだ。終盤戦では若手主体のチームに切り替え、経験を積ませると同時に新陳代謝を促し、来季に向けて動きだした。

 38歳での監督就任は球団史上最年少で、球団OBでも初。前例こそないが、だからこそチームに新しい風を吹き込んでほしい。若手からベテランまで、厚い人望を持つ平石監督代行が、再び東北を熱くする。

文=阿部ちはる 写真=BBM

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