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12球団の焦点

【日本ハムの焦点】開幕投手のサプライズ起用はあるか?

 

キャンプからオープンと各チームが調整を続ける中で、さまざまな手応えとともに、誤算が出てきた。ここでは担当記者が、開幕までに解決すべきポイントを選び、検証をする。

オープン戦、絶好調の7年右腕の上沢


本拠地で西武と開幕戦を戦う日本ハム。そのマウンドに立つのは誰になるのか?(写真は上沢直之


 昨シーズン、連覇を逃した要因の1つが先発陣の不振だった。開幕直後から試合を作れない投手が続出。4月終了時までの25試合で先発に白星が付いたのはわずかに3試合、スタートダッシュにも失敗した。象徴的だったのが初の開幕投手を任された有原航平の不振。昨季の1勝目は5月に入ってからと苦しみ、最後まで本調子とはならなかった。それでもチーム最多の10勝を挙げたところにポテンシャルの高さは感じられたが、今季はアリゾナキャンプ2日目に右肩痛を訴えて戦線離脱……。開幕には間に合わない。

 大きな柱を失った状態で本命なき開幕投手争いは混迷を極めている。栗山英樹監督は「開幕投手には絶対的なもの、いくつかの条件があるけど今年に関しては排除する」と宣言。1年を託す意味合いでの抜てきではなく、戦略的要素も大きく絡んだ人選に舵を切る可能性が高い。

その中で最有力候補に挙がっているのは、右ヒジ手術から復活した上沢直之。3月13日の広島戦(マツダ広島)では1回から4回まで毎回三振を奪う快投で6回1安打無失点。新球ナックルカーブにも手応えを感じている。追うのは新助っ人のマルティネス。3月4日のロッテ戦(札幌ドーム)では3回8安打4失点もメジャー17勝右腕への期待値は高い。また、2年前の新人王右腕の高梨裕稔、左腕の加藤貴之らも候補だ。

その中でダークホースなのが高卒2年目の堀瑞輝。侍ジャパンにも選出され、将来性抜群の若き左腕が大抜てきされる可能性もゼロではない。逆襲を誓う18年シーズンの戦い方を代弁する開幕戦の先発投手の人選は、昨季の二の舞を踏まないためにも重要。指揮官の最終決断に大きな注目が集まる。

写真=山口高明

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