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ファーム一番星

ソフトバンク・川瀬晃 自主トレの師匠・今宮健太の待つ一軍へ、準備は万端/ファーム

 

ソフトバンク・川瀬晃[内野手/3年目/21歳]


今宮を手本に磨きをかける守備でアピールする川瀬


 思い出の詰まった地元の球場で大きな一歩を踏み出した。3月13日の大分・別大興産スタジアムでの巨人とのオープン戦。「九番・一塁」で3年目の川瀬晃が公式戦を含めて一軍での初スタメンをつかんだ。家族らが見つめる中、ヒットも放った。「途中から頭が真っ白になってしまったけど、8回まで出られて自信になった。全体的に余裕のなさを感じたので、練習からもっと意識していきたい」。身長175センチ、体重61キロと小柄な二十歳が、一軍を肌で感じ、一回りたくましくなっていた。

 同球場からほど近い、大分商高から2016年のドラフト6位で入団。この年は1位の高橋純平から支配下の6選手はいずれも高校生だった。1年目は新人合同自主トレ合流前に左手を骨折して出遅れるアクシデントもあったが、同期一番乗りで二軍公式戦での初安打もマーク。オフには同郷の先輩から薫陶を受けた。

「意識の面でも行動の面でもすべてにおいて変わった。技術面でもゲッツーのときのベースの入り方やグラブを出すタイミングなども教わった」

 それは12球団最高の遊撃手とも称される今宮健太との出会いだった。同じ大分県出身の縁もあり、自主トレに同行することができた。

 昨季はウエスタンでも81試合に出場した。今季はキャンプからアピールを続け、オープン戦中に一軍から声がかかった。「一軍のメンバーに入って、相手ももちろん一軍。緊張感を味わえたし、一軍の選手として出続けたいと思った。僕にもできるんだと」。

 練習中に打球が頭部を直撃する不運もあったが、元気いっぱいに存在感を示した。

「1日でも早く一軍の試合に出たい。そのためには二軍で結果を出し続けるしかない」

 オープン戦の次は公式戦デビューへ。次なるステージへと歩みを進める。

写真=湯浅芳昭

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