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ファーム一番星

ヤクルト・村上宗隆 存在感放つ未来の主砲候補/ファーム

 

ヤクルト・村上宗隆[内野手/1年目/18歳]


堂々たる体格を誇るが、柔軟性も兼備する


 燕の将来を担う大砲となれるか。ドラフト1位の大型内野手、村上宗隆は二軍で懸命に汗を流している。5月29日現在で、イースタン・リーグ43試合に出場し、31打点はチームトップ。打率.259、4本塁打とアピール中だ。「今意識しているのはタイミングをしっかり取ること」と村上。二軍とはいえ、プロの投手相手に立ち合いから負けぬよう、気持ちの部分で準備を欠かさない。それでも「状態は良くないです」と現状には満足していない。

「高校とはやっぱりピッチャーのレベルが違うので、そこにしっかり対応していけるようにしないといけない。そこのコツと技術をつけたい」

 大きな期待を受け、入団した。九州学院高時代は高校通算52本塁打を放ち、「肥後のベーブ・ルース」と呼ばれた。同世代には高校通算最多の111本塁打を放った日本ハム清宮幸太郎(早実)や、ロッテの若き大砲・安田尚憲(履正社高)らがいる。1月の入寮の際には清宮について「まだ向こうのほうが上。追いつけるように頑張ります」と答えていたが、地道に一歩ずつその背中を追う。チーム方針もあり、高校時代に守っていた捕手ではなく、現在は三塁手に専念している。

「目標は一軍で活躍することですけど、二軍でもやることは一緒なので」と村上。球団の育成方針で、1年目は今後も二軍で経験を積んでいく予定だ。3月18日のソフトバンクとのオープン戦(神宮)では“1日限定”で一軍に昇格し、「九番・DH」で先発出場。4打数2安打と結果を残し、シニアディレクター時代に村上の獲得に貢献した小川淳司監督も「とても1年目の選手とは思えない。軸がぶれないし、非常に楽しみ」と舌を巻いた。まだ焦る時期ではない。18歳の大砲は、着実に歩みを進めている。

写真=BBM

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