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2015年シーズンへの課題 楽天&ヤクルト

 

2013年に球団誕生9年目の初優勝を達成し、日本一にもなった楽天は2014年も開幕3連勝でスタートしながら最下位に終わった。日本一の翌年に最下位に転落したのは、11年のロッテ以来、4球団目である。一方のヤクルトは打撃10傑に4人を送り、リーグ最高のチーム打率でありながら7月11日以後は最下位のままシーズンを終えた。打率は1位でも防御率はリーグワーストとは、投手力に問題があるのは明らかである。

東北楽天ゴールデンイーグルス


人材不足の代打陣

 最下位に転落した楽天は15年に向かって意欲的に補強しているが、このチームがまず手をつけるべきは代打陣である。14年の代打の打率は.147で、両リーグを通じて最低であった。代打による本塁打は6月13日のヤクルト戦(宮城)で小斉が打った2ラン1本。日本ハムの代打本塁打は7本、西武は6本で、西武の森は新人ながら3本も打っていた。

 14年の楽天はオリックス戦に7勝17敗と大きく負け越していたが、これも代打陣の不振によるものだ。オリックス戦に15人の代打を起用していたが、結果は13打数1安打である。4月3日の3回戦で、7回裏の一死一塁で代打に起用された後藤が、右前打したのが最初で最後の代打による安打。その後に起用された延べ14人の打者は四球で出塁した2人を除いて、ことごとく凡退していた。9月8、9日に楽天は2試合続けてサヨナラ勝ちしたが、2試合とも代打は起用されていない。

 藤田は楽天で唯一の全試合出場を果たしていた。しかし、9月29、30日、10月4日のオリックス戦には先発メンバーを外れて代打で出場したが、三振、二ゴロ、二ゴロと凡退。シーズン打率.269であったが、代打では3打数0安打であった。

 嶋はマスクをかぶらぬときは代打で6試合に出場したが、5打数0安打で1四球。嶋はこれで代打では11年から四球、犠打を含め17打席ノーヒットであり、枡田もプロ入り以来、代打では13打数0安打と安打は出ていない。

 13年に巨人で.262で14本塁打のボウカーも楽天入りしたが、代打では8打数ノーヒット。前年も巨人では代打で26打数4安打.154であった。代打には適しない選手であった。楽天の首脳陣は代打として適性があるかどうかにも目を配る必要があるのではないか。

▲昨シーズン途中に加わったボウカーも結果を残せずに解雇。代打の適性を含めて計算できる新助っ人の獲得が急がれる



カギを握る外国人選手

 楽天にとって、もっと大きな問題は・・・

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