
昨季は育成入団選手として初の支配下昇格。今季も自慢の打力を発揮したい
2年目の
樋口龍之介が存在感を大きくしている。沖縄・名護キャンプでは2月18日の紅白戦でチーム1号となる2ラン本塁打を放った。「チャンスをもらったら、しっかり結果を出してレギュラークラスに食い込んでいかないと」。昨季は育成入団選手としてチームで初めて支配下選手を勝ち取った。二軍戦で長所の打撃で圧倒的な成績を残して二ケタ背番号に昇格。チャンスを生かし続けた結果だったが、今度は一軍レギュラーがターゲットだ。
狙うポジションは2つある。「狙えるところはたぶん、セカンド、サードの2つに絞られると思うんです」。正三塁手争いは昨季台頭した
野村佑希との一騎打ち。「どうみても、打撃はすごいじゃないですか」と素直に6歳下の20歳の実力に舌を巻くが、「切磋琢磨して(ポジションを)奪い合っていきたい」とキャンプ中も張り合った。
正二塁手は昨季までの2シーズンでレギュラーとなった
渡邉諒がいるが、ここは下克上を狙っている。「ずっとレギュラーを張っている人から奪い取るというのは難しいかもしれないけど、そういうことをしていかないと栗山監督が言う下からの突き上げができない。そういうのは狙っていきたい」。そんな貪欲な姿勢は周囲への刺激になり、チーム力の底上げにもつながるはずだ。
高校野球の名門、横浜高から立正大、BCリーグ新潟を経てたどり着いたプロの舞台。守備力は課題だが、ガツガツと自分のできることをアピールしていく樋口に、
栗山英樹監督も「ここ(プロ)でやれる幸せもあると思う。練習でも、そういう姿を見せてくれている。ここからが大事」と期待を寄せる。成り上がりストーリーはこれからだ。
写真=BBM