
二遊間の守備は即戦力。それに加え長打力も向上した
守備職人という前評判は、シーズン終盤に覆された。9月9日の
ソフトバンク戦(エスコンF)、山縣秀は先発のL.
モイネロから2打席連続本塁打を放った。「甘い球が来たらホームランを打てるスイングをしてくれってミーティングでも言われていたので、それを意識して」。指示を見事に体現したポテンシャルは、プロ入り前は底知れぬものだった。
昨年12月の入団会見。自身のアピールポイントを「自分の持ち味は、やっぱり型にはまらない守備だと思っているので、そういったところをファンの方々に楽しんでいただけたら」と話していた。華麗な身のこなしで次々と打球をさばく二遊間の守備は即戦力という自負もあったが、打撃は「今まであんまりホームラン打ってこなかった人生だった」。
そんな自身の打撃スタイルを一新する助言は、2月の春季キャンプで郡司からもらった。ほぼ初対面であいさつをしたときに「バットにボールを当てにいきすぎてんじゃねえの?」。しっかりとバットを振る意識は、そこから芽生えた。さらに筋力トレーニングで除脂肪体重も増えてパワーアップ。大学時代までは縁がなかった長打力が身についた。
プロ初本塁打は6月4日の
阪神戦(同)だった。「小学6年生以来の公式戦のホームランです」と自らのポテンシャルにも改めて気付いた一振りだった。さらに初出場となったCSでもファイナルステージで1本塁打。レベルの高い守備だけでなく打撃でも著しい成長を見せた1年。総合力でも即戦力として台頭したルーキーイヤーとなった。
写真=BBM