史上初の対戦カードとなったソフトバンクとヤクルトの頂上決戦。この短期決戦で勝利のカギを握るのは誰か?本誌ではシーズン中に4試合しか登板していない男と、クライマックスシリーズでシーズン同様に好調を維持した男に注目する。 写真=湯浅芳昭、荒川ユウジ 千賀滉大[ソフトバンク/投手]・シーズン4試合登板もCSで好投のリリーバー
ロッテと戦ったクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージのMVPは全3試合で決勝打を放った内川に譲ったが、勝利を真に引き寄せる重要な役割を担った。
千賀滉大が連続日本一達成のキーマンに浮上した。
CS第1戦、同点の5回一死二、三塁で武田をリリーフ。福浦を四球で歩かせたものの、
デスパイネ、クルーズを連続三振に斬って取り、ピンチを脱した。1回2/3を無安打3奪三振。シーズンでは4試合しかマウンドに上げなかった右腕を、シリーズの行方を左右しかねない局面に抜てきした理由を工藤監督は語った。
「真っすぐが速くてフォークが切れる。三振を取れるから」
11年の育成入団で、3年目の13年にはリリーフとして51試合に投げて17ホールドの活躍。しかし、右肩の不安から昨季は19試合の登板にとどまり、今季は先発で再起を目指して二軍で研鑽を重ねていた。シーズン終盤に来季を見越したテストとして一軍でも登板。その中で150キロ中盤の直球と鋭く落ちるフォークが指揮官の目に留まった。
CS第3戦も2点リードの7回無死一、二塁のピンチで投入されるとクルーズを直球で押し込み、遊ゴロ併殺。続く今江は初球のフォークで誘い遊ゴロに打ち取った。続投した8回も3者凡退に抑えている。イニングを考慮すれば五十嵐、森、バリオスを投入して差し支えなかった場面に起用されて結果を残した。
「先発にこだわりはありますが・・・
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