長野商高時代には甲子園を経験。トヨタ自動車では、主にストッパーとして資質の高さを示した。ボールのキレ、伸びともに申し分のない快速右腕・金子千尋。新球団オリックス・バファローズ第1号新人としてプロのスタートを切る。 取材・構成=江口義忠、写真=松村真行、2004年12月6日号掲載記事 自由枠の話には正直、ビックリしました
──オリックスへの入団が決まりましたが、今の心境から教えてください。
金子 以前に会見もやっているので、とにかく今は、やるだけという心境ですね。
──自由獲得枠での入団ですからね。
金子 新聞でそういう報道があって、その後に担当スカウトの方から電話で話を聞いたんですけど、正直「僕でいいの?」ってビックリしました(笑)。うれしさよりも、まず驚きの方が大きかったですね。でも、それだけ僕を高く評価してくださったことは素直にうれしかったですし、他球団からは自由枠までの話はなかったですから。一番高く評価してくれたチームに行くことが自分にとっていいことだと判断しました。
──オリックス・バファローズについてはどんな印象を持っていますか。もちろん、まだチームスタイルなどは分からないと思いますが…。
金子 楽天との分配ドラフトを終えて感じたことは、若い選手がとても多いチームになったなということですかね。それは自分としてもやりやすい環境だと思いますし、何より、新しい球団ということで、チームもゼロからのスタートになりますから、そこで僕もプロ1年目としてやれるというのは、いい機会を得たなと思っています。
──新チームの新人第1号ですもんね(笑)。金子選手のプロでの歩みが、そのままチームの歴史になります。
金子 偶然なんでしょうけど(笑)、そういう意味では光栄ですね。
──プロ入りに至るまでの、野球人生を振り返ってみて思うことは。
金子 小学から野球を始めて、漠然とプロへの夢は持ってましたが、本格的に意識したのは高校からですね。やはり甲子園を経験できたことが大きかったと思います。そして、社会人に進んで、自分なりには3年でプロに行けるようにとは考えてたんですけど、その通りになって…。今は逆に、うまく行き過ぎているなと怖いくらいです。正直、社会人では自分の納得のいく成績も残せてないですしね。やっぱり、多少は不安な部分はありますね。
──実際、トヨタ自動車で結果が出始めたのは社会人3年目となる今季だったわけですよね。1、2年目と比べて、何か違いはあったのですか。
金子 社会人1、2年目は、やはりレべルの高さに戸惑いました・・・
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