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侍ジャパン強化試合リポート

答えは見つかった?WBCへ向けた3つのポイント テーマ1=打順

 

最後の強化試合に向けて、小久保裕紀監督は3つのチェックポイントを戦前に挙げた。(1)打順の編成(2)正捕手問題(3)新戦力の見極めである。メキシコ、オランダとの4戦から見えた答えとは。

テーマ1=打順


Q.最適な打順の組み合わせは見つかったか?
A.大谷の打者解禁で悩みが増える……

侍ジャパンでも打者解禁、今大会ではこちらに専念した大谷翔平。打ってよし、走ってよしで、WBCでは二刀流が待望される


 もう、大谷翔平抜きのオーダーは考えられない。侍ジャパンでは打者解禁となって初の大会だったが、衝撃的なパフォーマンスの連続だった。デビューこそメキシコ戦(第1戦)で、今季ナショナルズで64試合に登板したメジャー左腕のオリバー・ペレスに3球三振を喫したが、第2戦に三番・DHで初先発を果たすと、2安打2四球1盗塁3得点でつなぎ役に。続くオランダとの第1戦では特大の侍1号、翌第2戦では東京ドーム天井打(特別規定で二塁打)を放つなど、本来の長距離砲としての姿も見せた。

 WBCに向け外国人投手の手元で動くボール対策に、テークバックを小さくするフォームへのマイナーチェンジも抜かりなく、今大会は11打数5安打1本塁打1打点1盗塁(打率.455)と文句のない成績。これには小久保裕紀監督も頭を悩ませる。「いるのといないのとでは打線の景色が違う。いかにも点の入りそうな雰囲気」と評価する一方で、プレミア12の韓国戦(開幕戦、準決勝)で快投を見せたように、ローテーション投手でもある。「基本は投手と考えています。負担のないように、起用法を考えます」とするが、内心は投打で全試合出場が望みだろう。


 さて、小久保監督は大会前、打順の組み合わせについて、「最適なオーダーを探る」とし、表のように4試合で4パターンのオーダーを組んだ。四、五番は中田翔筒香嘉智に固定で、WBCでも「どちらかが四番」を明言している。二番の菊池涼介も3試合で先発。山田哲人との兼ね合いもあるが、二塁・菊池は小久保ジャパン立ち上げ時からの重要ポジションで、DH、三塁を含め、併用ならば山田を動かすことが考えられる。

五番に座った筒香嘉智だが、強化試合でも勝負を避けられる場面が


 そしてカギを握るのが、「筒香の後を打つ六番」(小久保監督)である。今大会では内川聖一坂本勇人、大谷、鈴木誠也を試した。結論から先に言えば、一、三番の組み合わせを含め、「方向性は見えたが、確定させてしまうには時期尚早」が答えではないか。例えば六番なら今大会で最も勝負強さを見せたのが、オランダ戦第2戦で決勝グランドスラムを含む3安打6打点の鈴木。とはいえ、これらも大谷の投打のバランス、メジャー・リーガーの招集次第で変わってくるもので、指揮官は「年が明けてから考える」としている。流動的にするのも手段。軸(四、五番)が固まっているだけにこちらのほうが現実的ではないか。

【キーマン】秋山翔吾 指揮官の選択肢広げる打のマルチロール



 チャンスメークもポイントゲットも、15年に216安打の日本最多安打記録を塗り替えたバットマンにかかれば高いレベルで平然とこなす。今大会でも初戦の二番から九番→一番、一番と役割の異なるポジションを任されながら、全試合で先発フル出場。

 打順が変動する中でベースにあるのは「とにかく次にいい形で回すというのは、どの打順に入っても変わらない。データのない国際大会ではよりその意識を高める」こと。例えば一番を打ったオランダ戦第1戦は初回の三遊間を破る安打での出塁からの得点を含め2安打2得点でつなぎの役割を果たした。一方で九番を打ったメキシコ戦第2戦では左翼への2本の二塁打など3安打4打点。「返す役割が回れば、もちろんそれも意識します」と切り替えも自在だ。

 小久保裕紀監督は打順の編成に頭を悩ませるが、そんな秋山翔吾は指揮官の選択肢を広げるマルチロールとして重宝されるだろう。

 過去の大会のDVDはすべて購入するほどWBCには並々ならぬ想いを持つ。今大会はケガで招集外となった柳田悠岐など次第ではメンバー外もと危機感を抱くが、案ずることはない。大谷翔平と同様に、もう秋山抜きのオーダーなど考えられない。
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