写真=内田孝治、榎本郁也、川口洋邦、井田新輔 
胴上げ投手のサファテの元に駆け寄るナインたち

所沢で7度宙を舞った工藤監督。優勝監督インタビューでは大粒の涙を見せた
2年ぶりに宙を舞った。両手を広げて7度舞った。
「リーグ優勝を昨年はできず、クライマックスシリーズにも負けて、そこから1年間、このことだけを思ってやってきました」と誇らし気に語った
工藤公康監督の目元に涙が光った。
最大11.5ゲーム差を広げた
日本ハムにまくられた昨シーズンの尋常ではない悔しさを持っていた。「昨年の負けで反省するところがあった。チームが一つになることが何よりも大事」との思いを今季のチームスローガンの“1ダホー”に託して1年を戦った。

ベテランと若手が見事に融合して覇権を奪回したソフトバンク。ナインたちも喜びを爆発させた
主力が次々に戦列を離れる危機も一丸の力で乗り越えていった。今季、台頭した
甲斐拓也、
上林誠知、
石川柊太はそれを象徴する存在だ。就任した2015年から手塩にかけた若手には
東浜巨がいる。優勝を決めた9月16日の
西武戦[メットライフ]の先発マウンドに立ったのも1年間、ローテーションを守り通して先発陣の柱となったことからのめぐり合わせだろう。「こんな大事な、優勝がかかる試合に登板できてすごく光栄」と初回から全力で腕を振り、6回2安打1失点。5者連続を含む9つの三振を奪う力投だった。

歓喜のデスパイネポーズ。チームワークの良さも抜群だった
指揮官が「苦しいところがたくさんあったが、本当に良い働きをした」と認めるのがリリーフ陣の奮闘。抑えのサファテは優勝投手のマウンドがシーズン63試合目。すでにプロ野球記録の51ものセーブを重ねている。「連投になっても文句一つ言わずにマウンドに上がってくれる」。8回の男に定着した
岩嵜翔、シーズン途中に加わった
モイネロとともに15年の9月17日を更新するリーグ最速Vの戦いを支えた。

長谷川勇也選手会長を先頭にして、スタンドのファンとVの喜びを分かち合うナインたち
2年ぶり18度目のリーグ制覇(1リーグ制時代に2度の優勝あり)を果たして見据えるのは「日本一奪回」の大目標。
「一つの夢が叶った。最終的な目標の日本一に向けてまたチーム一丸となって戦っていく」
工藤監督が真に悔しさを晴らす瞬間は、まだ先にある。

2017年のパ・リーグ王者に輝いたソフトバンク。球史に刻む圧巻のVだった