リーグ優勝7回、日本一3回を知る名将に、覇権奪回は託された。2015年からの4年連続V逸は、球団史上ワーストタイの屈辱的な記録。3年の充電期間を経て、三たびジャイアンツのユニフォームに袖を通した指揮官は、“のびのび野球”を掲げて日本一を誓う。 取材・構成=坂本匠 写真=小山真司、BBM 心境は非常に新鮮
背番号「83」は2002年に1度目の監督に就任した際に背負ったもので、原点回帰の意味が込められている。昨年、60歳となった“新指揮官”は、キャンプ地・宮崎、沖縄で、ときには自らバットを持って打撃指導を行うなど、精力的に動き回った。 ――4年ぶりの春季キャンプですが、チームとしてのメニューはもちろん、選手それぞれが課題を持って、それにじっくりと向き合う時間を過ごしていたように感じます。野手ではキャプテンの
坂本勇人選手、投手では選手会長でもある
菅野智之選手など、4年前まで監督とともに野球をしてきた選手が多く残っていますから考えが浸透しているようですね。
原 秋のキャンプを有効に使えたことも大きかったと思いますよ。秋はかなり時間をかけて、若い選手、中堅クラスの選手と一緒に野球ができました。彼らに自分の考えというものも、伝えることができたと思います。復帰間もない11月の時期ではありましたが、これはあらためて意義がありましたね。この春はゼロからではなくスタートラインは3、4ぐらいからかな。秋がない状態で、新しいシーズンとともにスタートしていたら、こうはうまくいっていなかったでしょう。
――秋としては異例の練習試合を7試合行い、MLBオールスターチームとのエキシビションマッチも戦っています。
原 実戦を通して選手たちの力を見たいと。また、新しいコーチングスタッフと話す時間も多く割きました。これからの方針、どう戦っていくかとコミュニケーションを取り、冬を越えてのこの春です。スタッフも同じ方向を見て、春のキャンプを過ごせているのも大きいですね。
――あらためてですが、3年の時を空けての三たびのジャイアンツのユニフォームです。この間、ジャイアンツを含めて球界をどのように見ていたのですか。
原 どちらかというと・・・
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