開幕スペシャルのPart.1では、2019年シーズン注目の新戦力たちが開幕カードで刻んだそれぞれの第一歩にフォーカスする。まずは開幕一軍を勝ち取り、プロとしてのスタートを切ったルーキーたちだ。 写真=榎本郁也 
楽天との開幕戦、スタメン出場を果たした藤原は7回にプロ初安打となる遊撃への内野安打を放った
ヘルメットをかぶりながらゆっくりとベンチから出てくると、大きく3度、素振りをし、バッターボックスの前でもう2度。大きく「フーッ」と息を吐きながらプロ初打席へと入る。
球団としては1965年の
山崎裕之以来、54年ぶりとなる高卒新人の開幕スタメン。
井口資仁監督は「チームに勢いをつけてくれる選手。流れを引き寄せる力を感じる」と「一番・中堅」での抜てきの理由を説く。本人には「ちゃんと両親を呼んでいるか」と暗に開幕スタメンであることを匂わせたが、藤原自身はキョトンとした顔をしていたという。それでも「(開幕スタメンは)ないことはないかなと思って準備してきた」という内に秘める自信はあった。
「1打席目に入る前が一番すごかった。雰囲気に少しのまれたところもあった」という大歓声の中でのプロ初打席。楽天のエース・
岸孝之が投じた142キロのストレートにフルスイングで応じるも、2球続けてファウル。続く123キロのチェンジアップにタイミングを外され、プロとしての最初の一歩は浅い右飛に終わった。第2打席は二ゴロ、代わった
ハーマンを相手にした第3打席もハーフスイングで初三振と、身上とするフルスイングで“らしさ”を見せることはできぬまま。だが、迎えた7回の第4打席では、もう一つの武器で“らしさ”を・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン