開幕直後のまさかの不振から、ようやく立ち直り、5割前後まで成績を戻してきたカープ。目標の4連覇へ向け、次は首位戦線への浮上を目指すことになるが、そのためには何が必要となってくるのだろうか。カープOBの評論家・達川光男氏と、横山竜士氏に、ここまでの戦いをどう見るかと、今後のポイントをうかがった。まずは達川氏による野手編から。 構成=藤本泰祐 写真=BBM 打線が完全にリズムを取り戻すには、やはり田中広輔の復調が必須。これがいつになるかが最大のポイント
“足攻”からG戦勝ち越しそこに浮上の目を見た!
打線についてはね、みんなそこそこ調子は戻ってきましたよ。4月のことを考えれば、だいぶ上がってきた。
バティスタ、野間(
野間峻祥)、安部(
安部友裕)、と、それなりの数字を出してるから。チーム打率も、よくここまで戻してきたと思うよ。
ただその中で、田中広輔が、今ちょっと調子が悪いんで、全体が乗り切れていないということでしょう。
田中はここまでフルイニング出場を続けて攻守走に相当頑張ってきた。彼がいなかったら去年までの3連覇はできていないわけだから。チームとしては何とか復調を待ちたいところだよね。
練習では状態は悪くないんだけど、ちょっとヒットを欲しがって、体の開きが早くなってるかな。もともと、左投手のスライダーなんかも、開かずうまく打つ選手なんだけどね。もうちょっとかかるかな……、本人も暗くなってはいないし、そろそろ打ち出すとは思うけれども。
鈴木誠也は、足の状態さえよければ心配はいらんと思うよ。ちょっと休んだりしていて、復帰直後は良くなかったけど、最近はグッと集中力が出てきているし、きっちりセンター方向に打てているから大丈夫。あとはケガをさせないように、状態を維持してもらえば。大勝や大敗のときには代えたほうがいいと思うけどね。
長野久義もまあ、温かくなれば打ち出すでしょう。あまりピンチヒッターというタイプではないしね。
全然焦る必要がないというのは・・・
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