26試合で失点2という驚異の投球を続ける絶対的セットアッパー。阪神が勝っている8回になれば、相手チームも諦めざるを得ない。阪神躍進の立役者は、投げる場所を求め日本へとやってきた。そして仲間を信頼することで、投手としてのやりがいを感じている。 ※成績・記録は6月1日時点(6月7日から登録抹消中)。取材・構成=椎屋博幸、通訳=栗山正貴、写真=石井愛子(インタビュー) 
カーブの握りで、お気に入りの1枚。グラブにはカタカナでニックネームの「ピー ジェー」の文字を入れている
日本でのプレーは即決。自分を成長させる場所
――今年でまだ28歳と若く、昨季はジャイアンツで自己最多の38試合に投げ、さあこれからという感じもあったと思います。それでも阪神と契約した理由を教えてください。
ジョンソン シーズン後にジャイアンツからリリースされました。そこで代理人から、日本からオファーがあるけどプレーする意思はないかと聞かれました。19年シーズンへの感触として、メジャーでの境遇は18年までと同様にマイナーでの時間が多くなるだろう思っていましたので、日本に行こうと決心しました。
――日本へ行くことに抵抗はなかったのでしょうか。
ジョンソン (カブス時代に)カワサキ(
川崎宗則)に日本についていろいろ聞いていたんですよ。一番よく日本のことを聞いたのは、
マートン(マット・マートン)です。チームメートとして一緒にプレーしていて、彼は、日本で素晴らしい経験をしたと言っていましたからね。日本では、打撃で新記録を作ったそうですね。そういう話もいろいろ聞いていたので、迷いはなかったですよ。
――では、即決だった。
ジョンソン 妻に相談したところ、素晴らしい経験になると、賛成してくれたんです。2人でいろいろな経験を積むことができる。ものすごくエキサイティングなアドベンチャーだと思ったし、自分たちの新しい章というか、人生が待っている。それにピッチャーとしてさまざまな経験を積むことができる、と。不安なく阪神と契約を結びました。
――日本のプロ野球のレベルの認識はどの程度あったのでしょうか。
ジョンソン 大まかですが、日本にはメジャーと違うベースボールがあると思っていましたね。メジャーは各国から多くのプレーヤーが集まり、その中でいかに遠くへ飛ばすか、いかに100マイルのボールを投げるかなども競いながらダイナミックなベースボールをしていきます。一方、日本の野球はメジャーのそれとは大きく違い、ピッチャーはキレやコントロールを重視しますよね。それにスモールベースボールを志向しています。ヒットエンドランなどを仕掛けてくるので、この環境ならば僕にとって、ピッチャーとして成長させてくれるはずだと思っています。
――現在でも毎試合成長していると感じていますか。
ジョンソン 実は僕自身、テレビで野球の試合を見ることがすごく好きなんです。ブルペンで試合を見ながら、いろいろなことを学ぶことができる。僕とまったく違うタイプのピッチャーもいるので参考にして、野球のことを多く学べる絶好の機会になっています。
――例えば、どういうことを学んでいるのでしょうか。
ジョンソン 今は・・・
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