目の前で素振りをしてもらうと、ものすごい迫力である。堂々とした体格で無類のメジャー・リーグ好き。NPBで活躍した先の目標も明確だ。 取材・文=岡本朋祐 写真=太田裕史 飛距離にロマンを追い求めている。
佐藤輝明は目を輝かせて言う。
「自分と同じ右投げ左打ちでは
ソフトバンク・柳田(
柳田悠岐)選手、
オリックス・吉田(
吉田正尚)選手の打席は見ていて面白い。野球の華? それはもちろん、ホームランです。自分の場合はフルスイングしているイメージはありません。強く振る形。全身に力が入ってはダメ。うまく抜きながら、タイミングが合った瞬間に力を注ぎ込みます」
関西学生リーグで3年秋までに11本塁打。歴代最多19本塁打(近大・西浦敏弘)も視界にとらえている(1982年以降の新リーグ結成以降では近大・
二岡智宏の13本塁打)。2014年4月から母校・近大を率いる田中秀昌監督は、かつて上宮高(大阪)を率いて93年春のセンバツ優勝、東大阪大柏原高では11年夏の甲子園初出場へと導いた名指導者だ。
「元木(
元木大介、元
巨人)らいろいろな打者を見てきましたが、遠くへ飛ばすことに関して、佐藤はすごいものがある。1年秋の関大3回戦。山本(
山本隆広、現日本生命)から放った場外弾を忘れられません。両翼98メートル。金属でさえ見たことがないのに、木製で南港中央のネットを超えた。能力はトップレベル。教えてできる技術ではありません。ただ、ね・・・
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