震災の爪痕が残る2011年4月、被災地の球団である楽天の選手会長・嶋基宏が被災者、そして野球ファンへ向けてメッセージを送った。その言葉は落ち着いていながらも力強く、心に沁み入るものだった。4月2日の札幌ドームでのスピーチ、4月29日のKスタ宮城でのスピーチを、あらためて全文掲載する。 
札幌ドームで嶋が発した言葉は、野球ファンの枠を超えて日本中に浸透した[左は日本ハムの田中賢介]
あの大災害、本当にあったことなのか、今でも信じられません。僕たちの本拠地であり、住んでいる仙台、東北が今回の地震、津波によって大きな被害を受けました。地震が起きたとき、僕たちは兵庫県で試合をしていました。家がある仙台にはもう1カ月も帰れず、横浜、名古屋、神戸、博多、そしてこの札幌など全国各地を転々としています。
先日、私たちが神戸で募金活動をしたときに「前は私たちが助けられたから、今度は私たちが助ける」と声を掛けてくださった方がいました。今、日本中が東北をはじめとして、震災に遭われた方を応援し、みんなで支え合おうとしています。
地震が起きてから、眠れない夜を過ごしましたが・・・
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