2021年のパ・リーグは盗塁王を4人で分け合った。これまで打撃、投手の主要タイトル3人が最多だったが、4人は史上初。そのほかにも、さまざまな“初”がついた4人同時盗塁王だった。 
21年、パの盗塁王に輝いた和田、源田、荻野、西川[左から]
和田はわずか24打席で
最後の最後で2人が滑り込んだ。10月30日、パ・リーグの全日程が終了したが、同日の
ロッテ対
日本ハム戦(ZOZOマリン)でまず3回一死一、三塁でロッテ・
荻野貴司が二盗を成功させる。これが同僚・
和田康士朗、
西武・
源田壮亮に並ぶリーグトップの24盗塁目だった。さらに7回二死一塁に代走で登場した日本ハム・
西川遥輝も二盗を成功させ、盗塁の数が24に達した。そのまま試合は終了して、4人の盗塁王が誕生。複数選手が盗塁王に輝いたのは2016年西武・
金子侑司、
オリックス・
糸井嘉男以来5年ぶりで4人同時はセパ史上初だった。
■過去の複数盗塁王 “史上初”はほかにもある。36歳の荻野は初の栄冠だったが、82年阪急・
福本豊、93年近鉄・
大石大二郎、16年糸井の35歳を上回る史上最年長記録。ちなみに荻野は最多安打も獲得したが、こちらはパ最年長記録だ。さらに20年に育成から支配下昇格した和田は史上最少の24打席で盗塁王を奪取した。21年、和田は96試合に出場。そのうちスタメンはわずか2試合で代走や途中出場だけで24盗塁を決めた。
パで20個台の盗塁王も史上初だった。2リーグ分立以降、93年大石の31盗塁が最少。セでは62年
中日・
河野旭輝26、70年
ヤクルト・
東条文博28、73年中日・
高木守道28、74年大洋・
中塚政幸28、93年横浜・
石井琢朗、
巨人・
緒方耕一24、02年
阪神・
赤星憲広26、11年巨人・
藤村大介28、13年
広島・
丸佳浩29と20個台は8回記録されている。今回の24盗塁は93年石井、緒方に並ぶ史上最少での盗塁王でもあった。
源田は同僚・
若林楽人の無念も背負っていた。若林は5月下旬にケガで今季絶望となるまで20盗塁と驚異的なペースで盗塁を積み重ねていた。離脱時点でチームは51試合を消化。若林が最後まで試合に出続けていれば56盗塁をマークした計算になる。さらに20年に50盗塁でタイトルに輝いていた
ソフトバンク・
周東佑京もケガで8月下旬に離脱して21盗塁止まり。主役2人の不在が「24盗塁で4人タイトル」の珍記録を生んだ面もあるだろう。
■盗塁王4選手の盗塁詳細 
※盗塁企図数は盗塁計+盗塁刺計
はみだしMEMO 記録は語る
本盗は源田のみ 4人の中で成功率が最も高かったのは和田だ。29回盗塁を企図して失敗は5。成功率.828と唯一の8割台だ。荻野、西川は二盗のみだったが和田は三盗を1個、源田は三盗を2個、そして本盗を1個記録している。9月23日の
楽天戦(メットライフ)、同点の5回一死一、三塁で打者・
中村剛也がフルカウントの場面で一走の
森友哉がスタート。中村が三振し、捕手が二塁へ送球した隙に三走の源田がホームスチールを決め貴重な1点をもぎ取っていた。
PROFILE わだ・こうしろう●1999年1月14日生まれ。埼玉県出身。左投左打。小川高-BCL/富山-ロッテ18育[1]、20。
げんだ・そうすけ●1993年2月16日生まれ。大分県出身。右投左打。大分商高-愛知学院大-西武17[3]。
おぎの・たかし●1985年10月21日生まれ。奈良県出身。右投右打。郡山高-関学大-トヨタ自動車-ロッテ10[1]。
にしかわ・はるき●1992年4月16日生まれ。和歌山県出身。右投左打。智弁和歌山高-日本ハム11[2]。