6月29日のホワイトソックス戦、初回3つのアウトは、すべてスプリットを空振りさせた三振だった。この球種が好調なときはすべての球がすごさを増す。大谷の「落とす」球は、まさに魔球だ。 文=奥田秀樹 写真=Getty Images 大谷翔平[エンゼルス/投手・DH] 2022年13試合7勝4敗、74回101振、防御率2.68 
大谷の最大の武器であるスプリット。開幕当初は使用していなかったが、現在は三振を奪うだけの落差を維持。今後もこの球種で席巻し続ける
「調子がいいときは本当に良く落ちる」とエンゼルスの解説者マーク・グビザが舌を巻く。現地時間6月29日の試合、大谷翔平はスプリットで5個の三振を奪いスプリットでは今季通算37個目となった。29日終了時点でMLBの中で、スプリットで一番多く三振を奪ったのはブルージェイズのケビン・ガウスマンで63個、2番目がアスレチックスのフランキー・モンタスで40個、大谷は3番目となった。
しかしながら、大谷は往年の
野茂英雄のような真っすぐかフォークかという投手ではない。この試合はスプリットで5個、スライダーで5個、カーブで1個の三振を奪った。その前のロイヤルズ戦ではスライダーで5個、スプリットで4個、カーブで3個、真っすぐで1個だった。もちろん最大の武器はスプリットだが、スライダーとカーブも空振り率は40%を超える。それが6月9日のレッドソックス戦から選手生活で最長の21回2/3で無失点を続ける理由になっている。
さて・・・
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