幾多の物語が結実した世界一奪還。自分自身との戦いもありながら、チームを、日本の力を信じて力を発揮した侍たちの戦いを振り返る。 文=杉浦多夢 写真=高原由佳 ダルビッシュ有 心を一つにさせた最年長
プロフェッショナルの矜持 気負う仲間たちを「戦争に行くわけではない。楽しまないと」と諭し、チームに笑顔で前を向かせた。熱い思いも本物だった。「生まれ育った母国で投げることが特別」と口にし、登板するたびに「感謝を込めて投げた」と繰り返した。だが、3登板はいずれも失点。宮崎合宿からの参加もあって思うように調整が進まず、準々決勝でリリーフ登板したあとには調整のため、すぐにブルペンに駆け込んだ。「パドレスには迷惑を掛けている」という言葉はメジャー・リーガーとしてのプロフェッショナリズムにほかならない。チームをまとめ上げるリーダーシップ、日本と侍への思い、メジャー・リーガーとしてのプロの矜持、そのすべてが・・・
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