
写真=高原由佳@10月1日●札幌ドーム試合前練習
西武優勝が決まった9月30日の札幌ドーム。
辻発彦監督、
松井稼頭央が胴上げされたしばらく後、帰路につくことなく待ったファンの拍手に包まれ胴上げされたのが、引退する
日本ハム・
石井裕也だった。先天性の難聴を抱えながらプロ生活を続けた左腕がマイクの前に立ち、母親、そして夫人、わが子へと送ったメッセージに多くのファン、日本ハムナインが涙を流した。そして翌日、登録抹消となったはずの石井の姿が札幌ドームのマウンドにあった。「仲間たちのために何かできれば」と打撃投手を引き受けたのだ。日本ハムナインは多くの仲間たちの思いも背負い、最後の勝負へと挑む。