2017年、西武監督に就任以来、2位、1位、1位と好成績をもたらした辻発彦監督。チームを牽引するにあたって、どのような点が優れているのか。黄金時代の西武でともにプレーし、現在は解説者としてメットライフドームに頻繁に訪れている松沼博久氏に聞いた。 
チームを21年ぶりの連覇に導いた辻監督
見ていないようで見ている
辻発彦監督は選手として
廣岡達朗監督、森祗晶監督、
野村克也監督の下でプレー、そしてコーチとして
落合博満監督らに仕えてきましたが、この名将と呼ばれる人たちに接してきて吸収したことが今に生かされていると思います。
例えば廣岡監督に似ているなという点があります。試合前の練習中、だいたい打撃ケージの後ろでわれわれ解説者と言葉をかわしていますが、同時に行われている守備、走塁練習にもしっかりと目を光らせています。守備、走塁で緩慢な練習をしているとすぐに指摘。見ていないようで見ているところは廣岡監督に非常に共通する点です。
それを繰り返していると、選手は監督が常に見ていると意識することになる。すると、監督がいなくても、気を抜かずにきちんと練習するようになるものなんです。それがチーム力アップにつながるのは間違いありません。
辻監督は選手としっかりとコミュニケーションを取りますが、そうすることによって監督の考えもしっかりと伝わる。だから、グラウンド上でも極限のときに、どのプレーを選択すればいいか迷わずに済む。自然と勝利に近付くプレーができるようになるわけです。
それに辻監督は毎日・・・
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