
巨人V9の司令塔・森
捕る前にやることがある
この間、週べの『グラブ特集』(9月7日号)を見ていたら、伊東(
伊東勤。元
西武、現
中日コーチ)のミットが僕のに似てるなと思いました。親指が少し短くて太く、網の部分は親指側が緩いでしょ。これは真ん中じゃなく、少し親指側のほうにポケットがあるからだと思います。あんな一流のキャッチャーと僕みたいな者を比べたら怒られそうですが、たぶん、捕り方が似てたんでしょうね。
ダンプ流のキャッチングを教えてほしい? まあ、いいですけど、僕は前提として、“キャッチング”は捕ることだけじゃないと思っています。なんでか分かりますか? 分からん? まったくねえ、少しは考えてから答えてくださいよ(笑)。
要は捕る前の話です。まずはピッチャーをよくして、僕の言うように投げられるようにさせる。教育しながら、いろいろ変えさせて、試合で、こっちが構えたところでパンと捕れるようにすることです。コントロールもそうだし、僕の言うとおり投げたら抑えられると思わせる。言い方は悪いけど、洗脳ですね。それもまたキャッチャーの仕事だと思います。だから捕りながら文句も言いましたよ。「ワンバンなんか投げるな、捕らんぞ」とかね。今のキャッチャーはワンバンでも逆球でも、文句を言わず一生懸命捕ってるでしょ。みんな我慢強いね(笑)。
技術的には僕らのころからはずいぶん変わってきました。最初は中日の中尾(
中尾孝義)だったと思うけど、その後、古田(
古田敦也。
ヤクルト)がやって、みんなマネするようになったのは、ガッと腕を突き出すように捕ること。古田は、外の球を腕をガッと伸ばして捕って、そこから・・・
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