どんな選手であっても、プロ入りまでの道程において多くの教えを授かった「恩師」と呼ぶべき存在がいる。オフシーズン恒例となった連載『恩師が贈る言葉』。第2回は入団2年目の昨季、開幕から先発ローテーションを守り9勝を挙げて巨人のリーグ連覇に貢献した戸郷翔征に注目。右腕を指導した聖心ウルスラ学園高の小田原監督に話を聞いた。 取材・構成=坂本匠 写真=BBM まず、一昨年、つまり、1年目の後半にチャンスをいただいて、一軍で何試合かの登板機会がありました。しかも、デビューは勝てばリーグ優勝が決まるという試合(※2019年9月21日、対
DeNA、横浜)。これはたまたまなんでしょうけど、日本シリーズも経験させていただいて、期待をしていただいていることを感じる新人年でした。そこから昨年は先発ローテーション入り。戸郷本人の努力があったからなのですが、こちらとしては、「頑張ってほしいけど、大丈夫なのかな?」という不安を持ちながら見ていました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕は大きくずれましたが、そんな中でも出番をつかんで、出だしが良く、開幕から3連勝でしたでしょうか。チャンスをいただいた中で、つかむことができて、良かったな、と思っています。
チーム事情もあるのでしょうが、結果的に、1シーズンを通して先発ローテーションを守り抜き、勝ち星はエースの
菅野智之選手に次ぐ9勝。まさか卒業して2年目でこの活躍は想像もしていませんでした。皆さんもご存じのように、上背はあるものの、まだまだ体は細いですし、3年~4年とファームで体づくりをしてからかなと思っていたのですが……。早い段階で使っていただいて、本当に、ビックリしています。
当然、高校時代とは比べ物にならないほど力をつけているのですが、特に・・・
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