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連続写真に見るプロのテクニック

【連続写真】ロッテ・安田尚憲「ボールに角度をつけて振り上げるフィニッシュは長距離打者のそれ。内側から絞り出す意識も良いです」

 

これからさらなる飛躍が期待される左の長距離砲です。2017年のドラフトでは1巡目2回目の入札で3球団が競合、1年目に一軍デビューをしたものの、2年目の昨季は一軍での出場がなく、心配する声も聞こえましたが、二軍で19本塁打、82打点を挙げて2冠に輝くなど、しっかりと下積みを経験し、今季は満を持して開幕から一軍の戦力です。直近のゲームでは四番を打つなど徐々に力を発揮し始めています。

【チェックポイント】[4]内側に絞る意識◎




【チェックポイント】[12]絞り出すようにバットを出す[13]右足が突っ張る



【ポイント】長距離打者のスイング


 絞って、絞って、押し出す意識が強いバッターだと思います。また、右投げ左打ちのバッターの特徴の1つに、後ろからボールを見ることが挙げられるのですが、それらが相まって、写真10〜写真16のようなスイングの始動からフィニッシュにつながっているのではないでしょうか。

 写真の場面ではセンターフライに倒れているのですが、ボールに対して写真13のようにステイバックして距離をとり、写真14、写真15のようにボールに角度をつけて振り上げるフィニッシュは、長距離打者のそれですね。写真13が窮屈に見えるのは、速いボールにやや差し込まれたためで、安田選手もとっさに右ヒジを抜いて対応、それでも詰まったために飛距離が出なかった、という打席だと思います。

 確かに写真13は窮屈で、結果が出た打席ではないのですが、スラッガーとしての特徴も出ていますし、全体的には良いと思います。冒頭で「絞り」について触れましたが、それがよく分かるのが内側に力を貯め込んでいる過程の写真1〜写真4。写真4では、右足を上げて軸足側に寄せていますが、キャッチャー方向に力が逃げることなく、軸足内側体重で「さあ、ココから出ていこう」と準備がしっかりできています。また、ステップしていく過程でも(ボールがインコースだったこともありますが)、写真10〜写真12のように肩口からグリップが出てきて、ここでも体の内側から絞り出すようにスイングしているのも良いと思います。これが差し込まれずにポイントをもう少し前にして捉えられていれば、写真13のような窮屈な右ヒジの抜きはなく、しっかりと押し込んで、大きなフィニッシュにつなげられていたのだと感じます。この部分が少しもったいないですが、試合の中の対応ですから、仕方ないですね。

 少し注文を付けるとすれば、インパクト直前の下半身の使い方でしょうか。インパクトを迎える過程で右ヒザにガッと力が入って伸び切ってしまうのは改善の余地があると思います。速いボールに差し込まれてのとっさの対応ですが、もともと、全体的には下半身を柔らかく使う意識があるので、この部分ももったいないですね。常に柔らかく使う意識があれば、速いボールはもちろん、変化球でも柔軟に対応が可能です。二軍では結果を残しましたから、一軍の一線級の投手への対応を今後、楽しみに見ていきたいですね。(フォーム解説=柴原洋)

PROFILE
安田尚憲/やすだ・ひさのり●1999年4月15日生まれ。大阪府出身。右投左打。188cm95kg。内野手。履正社高から2018年ドラフト1位でロッテ入団。2年目の昨季は一軍出場がなかったが、二軍で19本塁打、82打点の2冠に輝き、今季は開幕から一軍へ。直近の試合では四番に座り、潜在能力の一端を見せ始めている。2020年の成績は25試合18安打2本塁打9打点0盗塁、率.222(7月26日時点)
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連続写真に見るプロのテクニック

元プロの野球解説者が現役選手の打撃フォーム、投球フォームを連続写真をもとに解説。

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