軽々と150キロを超える直球(昨季は160キロを1度記録した)はチーム内でもひと際目立つ。
スコット・マシソンは「ストレートのおかげで今のレベル(プロ)で野球をするきっかけをつかむことができた」と言う。
剛腕は勝ち試合の継投に欠かせない存在だ。5月15日現在で早くも17試合に登板し、10ホールド。
山口鉄也、
西村健太朗両投手とともにブルペンを支えている。5月に入り、8、10日と2試合連続で失点したが、14日の
ロッテ戦(東京ドーム)では本来の姿を見せた。3対2の6回二死満塁でマウンドに上がり、荻野貴を右飛。続く7回も3人で簡単に抑えた。右腕の降板後にチームは逆転負けを許したが、最速154キロの直球でグイグイ押すスタイルは小気味良かった。「調子は良く、問題なかった。冷静さを併せ持ちながら、絶えず攻撃的にと思っている」と納得の表情を浮かべた。
191センチ、104キロの堂々とした体格から繰り出される直球は威力十分だ。速い球を投げるために大事にしているのは遠投。シーズン中でも週に一度は100メートル近い距離で球を投げ、体全体を効率的に使えるようにと気を使っている。いくら筋力があっても、上半身だけに頼った投げ方では球速は出ない。「強い下半身と、その力をボールに伝えるための正しい体重移動の技術が必要」と力説する。
昨季は40試合に登板し、防御率1.71。来日2年目を迎え、信頼度はさらに増している。荒々しい投球スタイルとは違い、普段は愛嬌たっぷりの笑顔を振りまく心優しい右腕は「ストレートを投げることで、いろいろな機会の扉が開かれた」と言う。唯一無二の武器で、さらなる高みを目指す。