
有言実行の初タイトル獲得へ。盗塁技術を上げている田中
有言実行だ。
田中広輔は8月6日現在でリーグトップの23盗塁をマーク。2位の
中日・
大島洋平に5個差をつけている。「狙える位置まで来ている。狙いたい」とオフに語っていたとおりの活躍だ。
同日時点で打率.299をマークし、出塁率は.392。全試合に一番・遊撃で出場を続け、フルイニング出場も継続中だ。目標とする盗塁王へ、残りのシーズンも走り続ける。
今季は技術が上がり、成功率も格段に上がった。成功率は.719を記録。28盗塁を決めた昨季は19個の盗塁刺があり成功率は.596だった。
「スタートがうまく切れなかったときに、行くのをやめたりできるようになった」
昨季は闇雲に走っていたが、今季はタイミングを計って「走らない勇気」を身につけた。三塁コーチボックスから見守る
河田雄祐外野守備走塁コーチも「興味を持っているから、どんどん技術が上がっていく」と評価している。
マツダ
広島で行われる試合前の練習では、ゴムチューブを腰に巻いて負荷を掛け、スタートを切る練習を継続して行っている。低い姿勢から、一気にトップスピードに乗せるための練習だ。190センチ近いスタッフを、うなり声を上げながら引っ張る。
キャンプ、オープン戦、春先、そして暑くなっても同じ練習を続けているのだ。
田中が出て、走れば、打線は
菊池涼介、
丸佳浩、
鈴木誠也へとつながる。悲願の初タイトルへ田中は走り続ける。
写真=BBM