
自分の記録よりも、チームの勝利を優先する
最年少での大台到達は目の前だ。
松井裕樹は、通算100セーブにあと4と迫っている。プロ2年目から抑えを任されると、33、30、33と3年連続30セーブを達成。来季、22歳での100セーブ達成となれば、
山口俊(当時
DeNA)の25歳1カ月を大きく上回る最年少記録となる。
条件は整った。秋季キャンプ中、復帰した
佐藤義則投手コーチとの会談で、来季の抑え起用が決定。佐藤コーチは「松井は抑えにします。決めました。
サファテに負けないように、休まないようにと伝えました。今年はケガがあったけど内容は良かったし、年々良くなっている。一番(良くなったの)はコントロール」と信頼を寄せた。
今季、7月までは自責1とほぼ完璧な内容だったが、7月下旬に左肩を痛め約1カ月の離脱。10月にも左ヒジの違和感で登録を抹消された。「抑えは4年目。やることは変わらない。(今年)前半は良かったので、それを継続できるようにしたい。キャンプで投げ込みをできるように、しっかり準備していきたい」と抱負を語った。
目指すものは、チームとして強固なリリーフ陣だ。
「今年後半の
ソフトバンクに負けないブルペンにしたい。福山さん、高梨さん、
ハーマンと勝利を放さないブルペン陣をつくりたい。100セーブ? そこはあくまで通過点。チームを一番に考えて、(個人では)変わらず40セーブを目指していきたい」
大記録を通過点に、日本一と初の個人タイトルへ邁進する。
写真=井沢雄一郎